【症例報告】足の甲から踵が痛くなった理由

足の甲から痛み始めたのは足底筋膜炎?

今回ご紹介するのは、足の甲から踵が痛くなったお話です

足底筋膜炎は足の裏が痛くなるものですが、この方の始まりは甲の痛みでした

足の甲と裏ではまったく正反対ですよね

 

こうした場合、踵が痛みの原因なのでしょうか?

それとも、足の甲も関係しているのでしょうか?

はたまた別の場所が・・・?

 

今回はヒトの体の、あるメカニズムが関係しています

最後まで読んでいただき参考にしてください

 

こんなお話を伺いました

40代 女性 立ち仕事

 

主訴:足の甲が痛くなったあと踵も痛くなった

 

  • 3週間前に足の甲が痛くなった
  • その後、踵が痛くなった
  • 今は、甲のの痛みはなく踵のみ
  • 仕事で重いものを持って歩くことが多い

 

最近接骨院に行ったが、施術後のたびに痛みが増した

 

その他、右肩も痛みがあり

→ 踵の痛みでひどくなっている

 

〈生活習慣〉

勤務時間が遅いので、生活リズムが全体的に夜にずれている

お酒  350×2本/ ほぼ毎日

たばこ 10本/日

 

〈病歴〉

急性膵炎

 

〈備考〉

ポキっとやる施術が苦手

 

 

検査

足の状態

・姿勢

→ 右足の内反↑ 両足の示指が屈曲し、浮き指状態

・右足底踵、立方骨 圧痛

・歩行

→ 右足が接地するときに痛み

・長母指伸筋 右 筋力低下

・短指屈筋  右 筋力低下

第3腓骨筋 右 筋力低下

・第3腓骨筋 圧痛と緊張

・右踵骨 可動制限

・短母指伸筋 筋力低下なし

・長短指伸筋 筋力低下なし

・後脛骨筋  筋力低下なし

 

その他の状態

・右肩

→ 屈曲、外転に制限と動作痛

・右肩甲下筋 圧痛

・右前鋸筋  圧痛

・大胸筋   緊張

・広背筋    左右 筋力低下

・大胸筋胸骨部 左右 筋力低下

・頚椎 可動制限

→ 特に C5/6

・胸椎 可動制限

・腰椎 可動制限

→ 特に L5/S1

 

経過と内容

初回施術

まずは、第3腓骨筋を調整

→ 歩行時に痛みが軽減

立方骨、踵骨と腰椎を調整

→ 足底の圧痛も減少

 

足の筋肉を使うエクササイズ後に歩いてもらうと、かなり痛みの減り歩きやすくなりました

その他、肩や首、背中も調整し、足のエクササイズと日常生活の注意点を伝えて終了

※ 関節の調整時には、ボキッと音がなる方法は使わず、別の方法で行いました

2回目以降の経過

2回目来院時、前回の翌日、体全体がスッキリした。仕事で足を捻り足首の痛みがあるが、踵は楽

足首が腫れていたため、より限局して踵のみを調整

エクササイズで痛みが出ないことを確認して続けてもらうことに

 

3回目、激痛はなく、腫れも引いてきた

腫れは引いてきているが触ると痛みがある

踵の他に、前回腫れでできなかった足首の関節も調整

 

4回目、5日ぐらいすると足首に痛みが出てくる

 

 

5回目、忙しかったせいで痛みがある

 

 

6回目、前回よりもよい。腫れと痛みもよくなっている

 

7回目、数日忙しかったが痛みはない

 

8合目、足首も足の裏も痛みはない。肩も含めて全体的に調子良い

 

 

コメント

最初に痛かったところから場所が変わること、実は意外とよくあります

その理由は、体は痛いところを使わないように動くからです(専門的には代償といいます)

そして、その状態が続くと別のところに負荷がかかってそこに痛みが出ます

元々痛かった場所は良くなったわけではなく、問題が広がってしまいよりひどくなった状態と言えます

 

この方の場合、足の甲の痛みをかばうようになったため踵が痛くなったと推測できます

なので、足の甲に関わる第3腓骨筋を最初に調整するだけで、歩行時の痛みが楽になりました

ここから言えることは、痛みのある場所だけが必ず悪いわけではないことです

 

なかなか良くならない足の痛み

もしかすると、別のところに問題が見つかるかもしれません

お困りでしたら、一度ご相談ください

 

 

 

よつ葉カイロプラクティック